今日もぬりえ日和

趣味のぬりえの話を中心に、部屋の片付け奮闘記など

色の使い方がきっと上手くなる混色のススメ

ぬりえ好きの皆さん、混色してますか?
混色って足りない色を作る為にするものでしょ、自分は色鉛筆いっぱい持ってるし、思った通りに色を作るの難しいし、全然やらないよ!って方がいたら、それ結構もったいないです

混色を積極的にすると、使える色や配色が増え、色彩感覚も育ってセンスも上がり、ぬりえのクオリティも上がっていい事づくめなんです

積極的に混色するとこんな良いことがあります

1.色の浮きを抑えて、使える色が増える

鮮やかなビビットトーン、淡い色の可愛いペールトーン等、トーンって言葉聞いたことありませんか?

トーンとは色の明るさ(明度)と鮮やかさ(彩度)が近い色をまとめた色のグループの事
こまかい模様やモチーフの多いコロリアージュだとカラフルにたくさん色を使う事が多いですが、同じトーンの色を複数使った所に違うトーンを色を入れると、色が浮いてしまいがち
例えば淡いパステルトーンにビビットトーンの赤を入れると差し色どころか悪目立ちしちゃう

それが嫌で浮く色をどんどん避けていって、気がつけば同じトーン縛りの色しか使えない、限られた色の組み合わせを変えるだけしか出来ず、ワンパターンな印象になってしまったり

でも混色で作った色が入っていると、違うトーンの色と上手く馴染んで色の浮きをある程度おさえてくれるので、使える色が限定されづらく、トーンの違う色も差し色やアクセントカラーとして作品にメリハリをだしてクオリティを上げてくれます

これは私がぬりえ初期の頃に塗ったものなので下手くそではあるんだけど、右下の箱のツタや左の丸い箱のリボンなんかは濃い色ですが、悪目立ちはしてないと思います

初期のぬりえって見れたもんじゃないと思いきや今見返すと意外とこれはこれでアリな色使い

朱色から赤紫の赤系の色に黄緑と緑って補色に近い対照的な色の組み合わせ(緑と赤紫は心理補色)ですが、混色のお陰で意外とうまくまとまってるのが面白い

当時使ってた子供時代の色鉛筆は足りない色が多すぎて、初期の頃の方が今より思い切った混色をしてるので、逆にちょっと見習いたい気持ちも

最初から高価な塗り絵本と色数の多い色鉛筆セットを買ってしまうような人の方がトーン統一の罠に陥りがちな気がします

2.ぬりえのクオリティが上がる

使える色が増えるので配色のパターンも増えて表現の幅が広がるのももちろんですが
混色で作る色の独特の深みや複雑さがぐっと塗りのクオリティを上げてくれます
例えば長いウェーブヘアを黒やこげ茶だけで塗るともっさり重い印象になりがちですが、藍色、紫、赤紫、こげ茶などの黒以外の暗い色を混ぜて暗い色にした方が艶もリアリティも出ます

この写真の女の子の髪、黒髪に見えますが黒い色鉛筆は明るい所以外を一度薄く塗ったり、毛束の重なりのきわを濃く描き起こす位にしか使ってません、でも艶もある黒髪に見えます
複雑な色を作れると、よりリアリティのある表現ができるようになります
混色で作った色は他の色をなじませるだけでなく、悪目立ちせず主張、強調出来るのでメリハリをだしやすいです
強調どころか、全部の色が同じ調子だと目を引く部分が作れず、ぼんやりしたり、ごちゃごちゃしたりいい印象になりづらいです

3.色味の違いを理解しやすくなる

ぬりえの上手い人のブログ等で「この色は紫よりのピンク」「緑みのある水色」とか書いてるのを見かけたりしますが、混色しない人はピンと来ないのではないでしょうか
たとえば黄色、一口に黄色って言っても色んな色がありますよね
例えば色鉛筆36色によく入っている黄色とレモン色と山吹色、何が違うんでしょう?
色の明るさや鮮やかさにはあまり差が無い様に見えるので大きな違いは色味だと思います
レモン色はほんの少し緑が入った黄色で、山吹色は赤みの入った黄色です
黄色と青を混ぜると緑になりますが、もし黄色の代わりにレモン色や山吹色にしたら同じ様な緑になる…わけないですよね
混色でどんな色が出来るか楽しむのもいいですが、やっぱり自分のイメージ通りの色を作りたい、それには細かな色味の調整が重要になります
いろんな色を重ねて試して、こういう色を作るにはどうしたら良いのか、なんでこの色になるんだろうとか考えたりしてると、次第に細かな色味の違いが分かるようになってきます、そうすると「もっと赤みが欲しいからこの色重ねよう」とか色の調整がしやすくなります

それ以上に色味の違いが分かるということはめちゃくちゃ重要で、色彩センスを磨くには「色相環を意識する」「カラーチップを色相環になるよう並べられるようになるといい」と言う人もいるようです

混色しないと多くの色鉛筆の中から自分の使いたい色を見つける事しか出来ず、色味の違いが理解出来るような色彩感覚を育てるには効率が悪いと思います

あと混色で出来る絶妙な中間色、混色でしか出来ないレアな色、その色が扱える事で色に対する感性が豊かになると思います

最初から思った通りの色を作るのはちょっと難しく感じるかもしれません、たくさん色鉛筆を持ってるとわざわざ色を混ぜるのが面倒に感じるかもしれませんが、いつも似たような色ばっかりになるなどの悩みがあって、混色あんまりしたことない方、積極的に混色をしてみて下さい、マンネリを脱出するヒントが見つかると思います

色彩センスを磨くって言っても何していいかわからないし、大変だけど、混色で色彩感覚を育てて、知識を増やす、いろんな物を意識して見るのが近道かなと最近は思ってます。自分は色彩検定の勉強もっと早くに始めれば良かったとちょっと後悔してます

混色楽しいよ、さぁ、レッツらまぜまぜ!